2015年12月1日(火)18時〜20時30分@小川町パトリア
はなぞの保育園 園長先生のお誘いで「里山資本主義」
藻谷浩介さんの講演に行ってきました。
有機農業で有名な小川町の金子美登さんが挨拶をされ、
その後、藻谷さんのお話しが始まりました。
お話の中では、ときがわ町の「とうふ工房わたなべ」さんについての
言及も複数回ありました。
印象に残った点を、私の理解の範囲で記録しておきます。
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1.事実を数字で確認
・殺人事件は、1950年代に比べて、今のほうが少なくなっている。
・日本の国際収支を見ると「欧米とアジアから稼いで、
中東に貢いでいる」という事実が見えてくる。
・米国には11兆円の黒字。中東には14兆円の赤字。
・中東、ロシア、オーストラリア、マレーシア、インドネシアから
石油、ガスを買っている。
・中国は日本の収支上、ほとんど影響していない。
・「メシがまずい国」であるアメリカ、ドイツ、イギリスは、日本が黒字。
「メシが上手い国」であるイタリア、フランス、スイスから食物を輸入。
・「メシの上手い国」はグラム単価が高く、貿易収支で勝ちやすい。
・日本の美味しい農産物、加工品で、イタリア等に勝つ。
かつ、石油、ガスを使わずに。有機農業ならそれができる。
・小川町は有機農業の大先進地。
・「今だけ、ここだけ、あなただけ」の高品質商品で勝つ。
(例:とうふ工房わたなべ)
「いつでも、どこでも、誰にでも」のコンビニ商品では勝てない。
2.エネルギー
・原油高のため、近くの薪を燃やしたほうが安い。
・木造で7階建もできる。木造は地震や火事にも強い。
・木造は加工時に、チップもでる。これを燃やせる。
・人口が少ないからこそ、山林が多いからこそ、エネルギーの自給ができる。
東秩父が生き残る可能性もそこにある。群馬県上野村を参考に。
・岡山県真庭市。5万人。30か所の製材所。
・住田町役場の木造庁舎。12億円。地元の杉を、地元工務店が活用。
3.人口
・工場では人口は増えない。トヨタ工場が来た福岡県宮若市。
・マンション、団地、ニュータウンを作っても高齢者が残るだけ。
・埼玉県は、65歳以上人口が、日本一多い。これから医療費がかかる。
病院は全国一少ない。
・ときがわ町は、65歳以上増加率が15%。生産人口世代減少率が12%。
・「地消地産と子育て支援で人口増」群馬県上野村、島根県海士町
・葉っぱの町は、年寄りがお金をため込んでおしまい。
・地域内でお金が回るよう。地元にお金が回れば人口が増える。
4.まとめ
・高品質商品で外貨獲得。地域内でお金をぐるぐる回す。省エネで1割減。
これで人口増。地域課題解決。
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講演には、ときがわ町の関口町長もいらしていたそうです。
町役場の方にも会いました。
こういう会に、行政の方々が参加されているのは素晴らしいことだと思います。
私自身は、自分にできることを、こつこつと、していこうと思います。
参考:「里山資本主義」も含む地域本 http://learn-well.com/blogsekine/2015/02/post_432.html